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SS

更新ではないんですが・・

短い話を上げてみます。
スモエーです。


「今日指輪外して出掛けたら酷い目にあったよ」

薄い、壊れそうな携帯電話越しに掛ける声が、少しだけ震えているような気がする。
僅かでも、興味を示してくれたらなら、と。
最早遠すぎて縮まらない距離を、埋めたいと願って戯言を呟く。
向こうではカタカタと鳴るキーが、忙しさを物語っていて。
話しかけるこの間さえも、身を引きたくなる。

「サークルの子には彼女と別れたんですかって問い詰められるし・・」

けれど、引けない。
身を引きたいのは山々なのだけど、どうしようもない自尊心やら心持たなさが自らを追い込む。
相手の忙しさは聴覚を通して十分に伝わっているのだけど。
困ったことに、まだまだ自分は子供で。
時間さえ、独占したくなる。

「合コン行かねェかって誘われちまうし・・」

相槌も、何もいらない。
ただ、くすりと笑って聞いてくれたらいい、と。
思うことは出来るのだけれど、子供な自分はその先を求めてしまう。

「たった一日指輪外しただけなのにな」

遠距離恋愛というものは。
それくらい、自分たちは壊れやすい関係なのだ、と。知って欲しい。
大切にしたい人は多くを語らない上に、心の内すら容易に口に出してはくれない。
大事だとか、待っていろだとか。
この距離になってはじめてよくばりに求める言葉もあるのだ。
近くにいるならいらない。わかるから、だ。
けれど、今自分たちが置かれている状況はそれとは違って、間に果てしない距離がある。
この距離に繋がれているからこそ、言って欲しい。伝えて欲しい。

「指輪がねェと別れたって思われんのって、脆い・・よな」

改めて気付かされたよ、と。
伝えても聞こえるのは軽く響くキーの音。
「脆い」と伝えたのは、せめてもの抵抗というやつだ。
ただ、気付いて欲しい。

「つらいのか?」
「・・つらいというより、切ねェな」
「俺だって、なんとか持ちこたえてんだ・・我慢しろ」
「・・ほんと勝手だな、でも・・そういうとこが好きだ」

これだから遠距離恋愛というやつは。

「まぁアンタが裏切らない限り、俺は待つよ・・」

他愛無い一言で持ちこたえ、日々を重ねてゆく。

「ちゃんと寝ろよ」
「あぁ、アンタも・・」

明日こそは、寂しいと伝えようか。







ナンダコレ。(笑)
遠恋が書きたかっただけなのに・・
久々書いた割にはよしとします・・。うぅ・・

設定はエリート×大学生、とか言ってみたりする(笑)
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