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今回はシャンエー。
完璧、趣味に走っています。
かっこいいエースなんていないので、気をつけてください。
こんな時に風邪を引いた。
朝から調子が悪いと思っていたら、あれよあれよという間に熱を出して寝込むはめになってしまった。
明日からは、待ちに待った雪に会えるというのに。
シャンクスの友人が経営しているペンションに泊まってスノボ三昧。そんな予定もすっかり諦めなければならない勢いだ。
傍らで、仕事が休みでよかったとシャンクスは零すが、顔はその言葉に似合わず嬉しそうに綻んでいる。
なんだか負けたような気がしてエースは平気と装ってみるが、体が重い。
大人しく寝ていろと言われる度に、エースは頬を膨らませて不平を露にするのだった。
「・・明日には治るよな?」
「何小学生みたいなこと言ってんだ、無理に決まってるだろ」
バカにしたように笑って、シャンクスはエースに温かいココアを手渡した。
「でもせっかく招待してもらったのに・・」
「電話したらまた来いってよ」
「もう断ったのか?」
「あぁ」
「シャンクスのバカやろう・・!」
そう言ってエースはココアを手荒にベット脇に置いて、拗ねた様子で頭から布団を被った。
暫くは話しかけてくれるな、と言うように。
呆れて笑うシャンクスを拒んだ。
「・・エース、お前何歳だよ」
「シャンクス、話掛けんな・・」
「しょうがないだろう?行って倒れたりしたら遅いんだ」
「・・わかってる」
「だったら・・」
「楽しみに、してたんだよ・・!」
一緒に旅行に行けることなんて、暫くないかも知れないのだ。
シャンクスが続けて休みを取れたのも、エースにとっては奇跡のように思える。
だからこそ、行きたかったのだ。
「・・エース」
ベットにそっと腰掛けて、顔が見えないそこに語りかける。
「いいじゃねぇか、こんな風にゆっくりするのも・・俺は悪くないと思うぞ」
ひたりと息を止めた肩が戸惑うように震えて、やがて静かに頷いた。
ゆっくり起きてゆっくりと一日を過ごそう、と。
そんな当たり前のことを楽しもうと、シャンクスはエースに説いてその黒髪を撫でた。
「・・次はもっといい所連れて行ってやるから・・」
エースには聞こえないようにそっと零して。
シャンクスは暫く、エースの髪を撫でていた。
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