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単発スモエー、前回の続き。
よろしければ、どうぞ。
よろしければ、どうぞ。
このドアを出れば駐車場、というところで生徒に捕まった。
ここがわからないと言われれば、答えてやらないわけにはいかない。
結局、機嫌を損ねないように十分早く行くともりが、十分遅れて行く羽目になった。
車の中の、不機嫌な顔が容易に浮かぶ。
苛立ったように揺らめく紫煙が、さらにエースの表情を引きつらせるだろう。
徐々に近付く度に、黒塗りの車から不穏な空気を感じる。
重たいドアを引こうとすると、静かに、窓が開いた。
「・・・・・」
「ゴメン、そこで・・」
「遅れるな、と言った筈なんだがな」
「ちゃんと18時前には玄関出られるように来たんだけどさ、そこで・・生徒にあっちまって」
「・・それで?」
「授業でわからなかったところ聞かれて・・」
「教えてた、か・・」
「悪かったって」
「別に何も言ってないだろ」
「でも・・」
下を向いても、後は続かなかった。
機嫌を損ねたこの男をどうしたらいいか、わからない。
全く、大人ぶった子供のようだと嘆息すると、ウィン、という機械音がして窓が閉まった。
「オ、オイ・・!」
急いで助手席に回りこんで、相変わらずドアを引く。
さっきよりも重たく感じたドアの向こうから、大きな掌が、伸びてきた。
「エース・・」
キスが、その分優しかった。
不機嫌な顔に似合わないそれに、エースは従うように瞼を閉じた。
今日は待ちに待った金曜日、なのだ。
スイマセン、また拗ねるスモーカー。
かわいいスモーカー・・なんか変。(笑)
この二人、何気に、書きやすいです。
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